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ブレーキコントローラの本当の役割 ― トレーラーが揺れたとき、やってはいけない操作 ―

キャンピングトレーラーを牽引する方なら、「ブレーキコントローラ」という言葉は一度は聞いたことがあると思います。

多くの場合、

「トレーラーにもブレーキを効かせるための装置」

という説明で終わってしまいますが、実はそれだけではありません。


今日は、数ある使い方の中でも

「これだけは必ず知っておいてほしい」

という、最も大切な使い方について書きたいと思います。





トレーラーが横に揺れ始めたときに起きていること



高速道路や追い越し時、横風の強い日など、

トレーラーが左右に「フラフラ」と揺れ始めることがあります。


この状態は、

車とトレーラーの速度と力のバランスが崩れているサインです。


怖いのは、このとき多くの方が反射的に

自分の車のブレーキを踏んでしまうこと。


実はこれ、状況を悪化させることがあります。





なぜ車のブレーキを踏んではいけないのか



車のブレーキだけを踏むと、


  • 車は減速する

  • しかしトレーラーは慣性で前に行こうとする

  • 車とトレーラーの速度が合わなくなる



結果として、

トレーラーが車を押す状態になります。


この「押される力」が、

横揺れをさらに大きくし、最悪の場合は

コントロール不能につながります。





一番大切な操作




「トレーラーだけにブレーキをかける」



トレーラーが横に揺れ始めたら、

やるべきことは一つです。


車のブレーキは踏まずに、ブレーキコントローラを手動で操作する


これにより、


  • トレーラーだけが減速する

  • 車とトレーラーの速度差がなくなる

  • 引っ張る力が前方向に揃う



結果として、

揺れは自然に収まり、まっすぐ安定します。


これは「力で止める」のではなく、

バランスを整える操作です。





ブレーキコントローラは「非常時の操舵装置」



ブレーキコントローラは、

単なる補助ブレーキではありません。


いざという時に

トレーラーをコントロールするための装置です。


特に横揺れが出た瞬間に、


  • アクセルを踏まない

  • 車のブレーキを踏まない

  • 落ち着いて手動レバーを引く



この操作を知っているかどうかで、

結果は大きく変わります。





安全に楽しむために



この話は、

「怖がらせたい」からでも

「不安を煽りたい」からでもありません。


日本ではまだ、

ブレーキコントローラの正しい使い方まで

きちんと説明されることが少ないのが現状です。


でも、知っていれば防げるトラブルがあります。

そして知っている人ほど、

トレーラーライフを落ち着いて楽しんでいます。


ブレーキコントローラは、

持っているだけでは意味がありません。

「いつ、どう使うか」を知ってこそ、

本当の安全装備になります。

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