スウェイコントロールバーから「ギーギー」と音がする!CRCやWD-40を使っても大丈夫?
キャンピングトレーラーを牽引していて、
「曲がるとギーギー音がする」
「スウェイコントロールバーから音がしているみたい」
という経験はありませんか?
先日、Prolite Japanのお客様からも同じようなご相談がありました。
確認してみると、音の発生源はスウェイ(横揺れ)コントロールバーでした。
そこで最初に思いつきやすいのが、
「動くところだから、CRCやWD-40などの潤滑剤を吹けばいいのでは?」
という方法。
ところが、摩擦式スウェイコントロールバーの場合、これは基本的にNGです。
そもそもスウェイコントロールバーは何をしている?
トレーラーは、横風や道路状況、車線変更などによって左右に振られることがあります。
スウェイコントロールバーは、この左右方向の動きを抑えるための装置です。
摩擦式の場合、内部には金属製のスライドバーと摩擦材があります。
トレーラーが左右に動こうとするとスライドバーも動きます。
そのとき、
摩擦材がスライドバーを挟む
↓
摩擦抵抗が発生する
↓
急激な左右の動きを抑える
という非常にシンプルな仕組みです。
つまり、このタイプのスウェイコントロールは、「滑りを良くする」のではなく、適切な摩擦を発生させることで仕事をしている装置なのです。
摩擦式スウェイコントロールでは、金属と摩擦材の接触によって、きしみ音やうなり音が発生すること自体は珍しくありません。
だから摩擦面にCRC・WD-40を吹かないで!
音がすると、
「油が切れているのかな?」
と思ってしまいます。
でも、スライドバーの摩擦面にCRC、WD-40、グリースなどを使用すると、摩擦が減ってしまいます。
つまり、音は小さくなったとしても、本来必要なスウェイコントロール性能まで低下させてしまう可能性があります。
CURTの取扱説明書にも、スライドバーを潤滑しないよう明記されています。
「音がする=故障」とは限りません
ここはぜひ知っておいてほしいところです。
摩擦式スウェイコントロールの場合、
ギーッ
グググッ
キーッ
といった音が、特に低速で曲がったときなどに聞こえることがあります。
摩擦を利用している装置なので、ある程度の作動音は構造上発生します。
今回のお客様も、スウェイコントロールバーを外して走行したところ音が消えたため、音の発生源を特定することができました。
ただし、「スウェイバーを外したら音が消えた=そのまま外して走ればいい」ではありません。
必要な車両では、正しく調整・装着して使用することが大切です。
また、いつもと明らかに違う大きな音がする場合には、単なる摩擦音と決めつけず、取り付け状態、摩耗、変形、調整状態などを確認してください。
じゃあ、どこにも潤滑剤を使ってはいけないの?
ここは少し注意が必要です。
「スウェイコントロールバー全体に絶対潤滑剤を使わない」という意味ではありません。
たとえば製品によっては、両端のボールジョイント部分への少量の潤滑や、ハンドルのネジ部分へのオイルをメーカーが認めている場合があります。実際にCURTの説明書ではハンドルのネジ部への少量のオイルが指定されています。
重要なのは、
「どこに潤滑してよくて、どこにしてはいけないのか」
を区別すること。
特に、スライドバーと内部の摩擦材が接触する摩擦面には、自己判断で潤滑剤を使用しないでください。
製品によって構造やメンテナンス方法が異なるため、最終的には使用している製品の取扱説明書に従ってください。
音にも「理由」があります
トレーラーには、普段の自動車ではあまり見かけない部品がたくさんあります。
「音がするから油を差そう」
という判断が、部品によっては逆効果になることもあります。
今回のスウェイコントロールバーは、その代表的な例です。
なぜこの部品が付いているのか。
どういう仕組みで働いているのか。
構造が分かると、正しいメンテナンス方法も自然と分かってきます。
Prolite Japanでは、トレーラーを「販売して終わり」ではなく、オーナーの皆さんが安全に長く楽しめるよう、こうしたトレーラーの構造やメンテナンスについても少しずつご紹介していきます。




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