自分の人生を振り返った時、何が残っているか
最近、ふと考えることがあります。
自分がもっと年を取って、これまでの人生を振り返った時。
「私の人生には、何が残っているんだろう」
と。
最近、人との会話の中で、以前とは少し違うものを感じるようになりました。
私の仕事や、今やっていることについて話した時に、どこか羨ましそうだったり、時には少し複雑そうだったり。
最初は、私の思い違いだと思っていました。
むしろ、
「そんなふうに感じるなんて、私の方が傲慢になっているんじゃないか」
と自分を疑ったこともあります。
でも、ここ数年を振り返ってみると、少し違うのかもしれないと思うようになりました。
誰が成功しているとか、誰の人生の方が幸せだとか、そんな話ではなくて。
もしかしたら私たちは今、人生の違う時間帯を生きているのかもしれません。
────────
私が子育てをしていた頃、仕事はほぼ在宅でした。
二人の子供の学校生活を支え、競泳生活を支えました。
今になって振り返ると、
「あの年齢だったからできたんだ」
と思うほど、過酷な毎日でした。
時間も、お金も、体力も使いました。
そして、やっと子育てが終わった。
ホッとするはずだった私を待っていたのは、次の現実でした。
家計が苦しい。
二人の子供の競泳人生のために、相当な無理をしてきたからです。
でも、そのことを後悔しているかと言われたら、していません。
子供たちはカナダという環境の中でまっすぐ育ち、競泳を通して学んだことを今でも忘れず、それぞれ元気に働いて、自分の力で生活しています。
親として、これ以上ラッキーなことはないのかもしれない。
そう思っています。
だから、私の子育ての時間には、ちゃんと「残ったもの」がありました。
────────
そして子育てが終わった後。
今度は家計を助けるために、自分で仕事を始めました。
一人で立ち上げて、気がつけば10年です。
でも、同年代の人たちを見ていると、ちょっと面白いことに気がつきます。
多くの人は、社会人として働き始めてから何十年。
仕事で無我夢中になる時期も経験し、子育ても経験し、今は少しずつその先のステージに入っています。
私は違います。
私にとっての「仕事に無我夢中になる時期」は、今なのです。
完全に時間軸がズレています(笑)。
だから私は今、忙しい。
そして、これからの10年はもっと忙しくなると思っています。
でも、それを嫌だとは思っていません。
むしろ、
「これからの10年が勝負だ」
と思っています。
────────
人生って、みんな同じ時間割ではないんですよね。
20代で仕事に夢中になる人もいる。
30代、40代を子育てに使う人もいる。
50代から新しい仕事を始める人もいる。
60代から何かに挑戦する人だっている。
早いとか、遅いとかではないのかもしれません。
大切なのは、
自分が人生を振り返った時に、「私はこれをやった」と思えるものがあるか。
なのではないでしょうか。
人はきっと誰でも、
「自分の人生はこれで良かった」
と思いたい。
私もそうです。
でも、もし心のどこかに少しでも、
「まだ何かやりたい」
「本当はこんなことをしてみたかった」
「このままで終わりたくない」
という気持ちがあるのなら。
身体が動く今だからこそ、始められることがあるのかもしれません。
────────
それは、大きな会社を作ることじゃなくてもいい。
ずっと夢だった小さなお店をやってみることかもしれない。
好きなものを売ることかもしれない。
犬に関わる仕事かもしれない。
コーヒーを淹れることかもしれない。
自分の技術を誰かに提供することかもしれない。
ただ、お店を借りて、内装を作って、毎月家賃を払い、人を雇って……。
そう考えた瞬間に、
「いや、今からそこまでは……」
となってしまう人もいると思います。
だったら、もっと小さく始めればいい。
例えば、移動できる小さなお店。
必要な時だけ開けて、イベントへ行って、自分の好きな場所で仕事をする。
子供がまだ小さい人なら、子供を長時間預けることを前提にするのではなく、子供と一緒にいられる働く空間を作ることだってできる。
そして家族との時間を大切にしたいなら、仕事だけではなく、その空間をキャンプや遊びにも使えるようにしてもいい。
仕事と遊び。
家族との時間と、自分のやりたいこと。
今までは別々に考えていたものを、ひとつの空間にまとめることだってできると思うのです。
────────
私はキャンピングトレーラーやカーゴトレーラーの仕事をしています。
でも、本当に作りたいのは、単なる「箱」ではありません。
その人が、
「ちょっとやってみようかな」
と思った時に、人生を動かすことのできる場所。
小さなお店かもしれない。
小さな仕事場かもしれない。
家族で出かけるキャンプトレーラーかもしれない。
災害の時に家族を守ってくれる場所になるかもしれない。
形は人それぞれでいい。
だから最近、私が作っているものに共通している言葉があります。
「動ける安心」
そして、
「人生が動き出す、自由基地」
という言葉です。
────────
私自身も、まだ人生の途中です。
何かを成し遂げたから、こんなことを書いているわけではありません。
むしろ逆です。
私はまだまだこれから。
これからの10年は、かなり忙しくなるでしょう(笑)。
でも、いつかもっと年を取って、
「私の人生には何が残ったんだろう」
と振り返った時。
子供たちとの時間があった。
一から仕事を作った。
いろいろな人と出会った。
そして、自分が作ったものをきっかけに、誰かが新しいことを始めてくれた。
そんなものが残っていたら。
私はきっと、
「なかなか面白い人生だったな」
と思える気がしています。
だから、もし今、
「何かやってみたい」
という小さな気持ちがあるなら。
年齢だけを理由に、その気持ちを消してしまわなくてもいいんじゃないでしょうか。
人生を振り返るのは、まだずっと先。
だったら今は、残したいものを作る時間です。
プロライトジャパン



コメント